森の感謝祭 in 瀬戸市野外活動センター

2005年2月12日(土曜日)瀬戸市の野外活動センターで、ツリークライミング®クラブ「みゃ~」主催の「森の感謝祭」が開催されました。日頃、ツリークライミングしているコナラの木やその周辺の多くの樹木に感謝の意を込めて、土壌改良や施肥を行いました。
参加者はノブ君、近ちゃんファミリー(三人)、ゴトちゃんファミリー(三人)、ダイさんファミリー(五人)、ジョンさんファミリー(三人)、ケンケン、アリさん、こてっちゃん、ヒロ君、やっちゃん、なみぞ~、なっちゃん、ジリさん、特別協力のカッチンでした。

ジリさんが作業内容を説明。各自が本日の作業内容を真剣に聞く

各自が持参した唐鍬や備中、ツルハシ、クマデ、ナタ、ノコギリ、箕、カケヤなどを使って作業をしました。
作業内容は1度重なって人が森に入ることによって発生した踏圧害の復旧対策、2雨水などによって流亡した肥料分の補充、3森のクッション材であり、土壌動物などのお布団である落ち葉かけ、4土砂崩れしているところの復旧対策です。

最初に落ち葉を一回取り除いて集積し、堅くなった表層土壌をほぐします

人がよく通るところは、表層が堅く、水も染み込みにくいような状態で、女性が備中をふるってもあまり深く入りませんでした。掘ってみるとコナラや他の樹木の根も生きているのが良く判りました。

カッチンが用意してくれたスギの間伐材で、杭を造りました

杭は斜面が急なため土砂が崩れて、コナラの根が出てしまっているところや、雨が降るたびに雨水が集中して流れ、溝になったり、表層の栄養分が流れてしまっているところに、ダムを造るのに利用しました。

スギの杭の頭をカケヤでうまく叩くのは熟練の技です。
下手な人が叩くと、杭が割れてしまいます

「見晴らしの木」の斜面下側は土砂が崩れて、年々コナラの根が地表に出るようになりました。そこで、杭を10cm間隔で等高線状に打ち込み、そこに刈り取った芝や不要な小枝を編み込んでダム状の工作物を作りました。そして、牛糞堆肥と大量の落ち葉をかけて、手を入れたことがなるべく判らないようにカモフラージュしました。

ジョニー君が「臭いよう!」というポーズをしていますが、この牛糞は臭くありません

牛糞堆肥と聞くと「ウンコ、くさそ~ぅ!」と思われるかも知れませんが、完熟した牛糞であれば臭くありません。熟成の段階で発酵し、約80℃程度に温度も上がるため、不要な雑菌類も死滅します。発酵することによって、アンモニア臭などのイヤな臭いもなくなります。

見晴らしの木」が終了したので、次は「ゴト木」です。
管理道からの入り口付近は、表層土壌などが雨水で
流されてしまっているので、入口から改修しました
ステップをつくりその上に落ち葉を敷き詰めました

表層土壌が流れてしまっているところは、見晴らしの木の所と同様に、杭を打ち込みました。但し、ここではゴト木への取りつき歩道が雨水が流れる道になっていたので、杭でステップをつくりました。こうすることによって、歩道整備と土壌流亡防止の両方ができることになります。

層の落ち葉をかき集めると、以前に施した牛糞堆肥の影響で、
黒い良い土壌(左下)が現れました
落ち葉をのぞいて、締め固まった土壌をほぐしたら、牛糞堆肥をまきます

化成肥料でなく堆肥を用いるのは、森で生活するさまざまな生物の環境を侵すことなく、共存関係を保ちながら自然に近い状況で樹勢を維持するためです。また、堆肥には発根促進ホルモン(オーキシン)の前駆体物質(L-トリプトファン)が含まれ、これが樹木に有効なのです。

牛糞堆肥を散布し終わったら、人手が入ったことが
判らないように、自然な雰囲気に落ち葉をかけて終了です
落ち葉には、ケンケンが保育園で頂いてきた
カエデやイチョウの葉も大量にありました
働いた後はやはり、腹ごしらえです。
豚汁とキムチ鍋を頂きながら大爆笑する
こてっちゃんとヒロ君
最後に、記念撮影です。都合で一足先に帰られた
ジョンさんファミリーは写っていません。ごめんなさい

TREECLIMBING®JAPAN
Director JIRI(川尻秀樹)レポート